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MUST WIN  (7)「全選手に目を向ける」丹羽政彦監督  

 自分に、仲間に、相手に勝つ。20年ぶりの日本一になるために。桶谷組が掲げたスローガンは「MUST WIN」だ。関東大学春季大会の初戦・流経大戦の前日まで、覇権奪回に燃えるリーダー陣それぞれの思いを紹介する。
 第7回は丹羽政彦監督(平3文卒)。監督として4年目を迎える指揮官に、今季に懸ける意気込みを伺った。(この取材は4月19日に行ったものです。)

――監督として4年目を迎えます

 今の4年生は言わば同期入社で、色々なことを含めてみんなで歴史を積んできたと思っています。昨年の4年生は下級生から上で出ていた選手が多くいて、期待するシーズンにはなりました。その選手たちが抜け、今年は各選手の成長が見られるシーズンになると思っています。そこを選手自身がしっかり理解して、対抗戦の試合も一試合一試合成長していくシーズンにしていこうという風に話しています。たくさんの選手にチャンスがあり、期待が懸かってくると思います。去年のレベル以上の意識を持っていなければ、帝京大や東海大、新体制になった早稲田には勝てないとも話しています。

選手とともに戦ってきた
選手とともに戦ってきた
――ご自身の考えが浸透してきている
 ラグビー自体はよく考えるようになってきたと思います。それ以外のことに関しても誠実に対応してくれています。ただ、もちろん完璧ではない。去年のメンバー以上の部員としての立ち振る舞い、行動、練習をしていって欲しいです。そこができれば去年以上の成績が付いてくると思っています。

――就任当初に思い描いていたビジョンと、現在とのギャップは
 毎年、一つずつ足りていない。1年目は対抗戦がよくなかったけれど(5位)、選手権で盛り返して、結局最後に勝てる試合を落とした(セカンドステージ最終戦で立命大に2点差で敗戦)。2年目は春に帝京大以外に勝利したけれど、秋には早稲田に敗れてその後に崩れた(選手権セカンドステージ敗退)。去年は対抗戦で優勝して、正月は越えたけれども選手権準決勝で東海大に負けた。やっぱり一個一個足りていないと思います。正月越して、選手権決勝までいって、優勝というイメージから一つずつずれています。打倒帝京の対抗馬と皆様に言われながら、結局は他の大学に負けて終わっていますので今年こそはそこを目指して戦っていきたいです。

――今年、そのイメージを達成する上で必要なのは
 簡単に言ってしまえば安定的に力を出すということです。特に今年は3年生以下の選手がどれだけ上に絡めるか、ゲームに出場し続けられるかが重要になってくると思います。4年生は昨年レギュラーで出場した選手以外に、Aチームを経験した選手は何人かいるのでその選手がうまく機能して、それ以外の選手がどこまで絡めるか。チームの力、層の厚さというのを強めていきたいです。

――グラウンド外での、私生活のアプローチも重要視されています
 今年はもう一歩、自立心を育てようと思っています。寮内でも、1年生の仕事の負担は減らしていますし、やれることは自分でやるという風になってきています。1年生が入寮して2ヵ月ちょっとなので、ゴールデンウィークをめどに一度リセットして、自分なりに思うことは伝えていきたいと思います。学生の中でやろうという気持ちは感じているので、いい雰囲気だと思います。

――すべてはラグビーにつながってくる
 心の乱れはラグビーに対する姿勢にも出てくると思います。試合の前は髭を剃る事だったり、「明治スタイル」を継承して自分自身に対する準備をしっかりやること。そこは練習でも同じ。今年も早朝練習が始まって3週目ですが、朝のモチベーションとしては例年よりいい形で来ていると思います。しっかりと準備してくれています。

――やはり今年も照明設備の関係上、朝練がメインに
 朝6時30分からレーニングをするというのは本当に考えていきたい。そんなチームはないです。大学と交渉させてもらっていますが、何とか実現させたいです。今はまだ暖かいですが、シーズン本番の秋から冬にかけての寒い時期に、あの朝の時間では他大学と同じ練習はできません。起床が5時30分。人間の身体が寝る時間に寝て、起きて、学校に行ってからトレーニングを積むというのを確立させたいです。それはラグビー部だけの問題ではなくて、八幡山で一緒にプレーする陸上部やサッカー部、ホッケー部もそうです。いいコンデイションでスポーツをさせてあげるというのも、一つの大学教育として大事だと考えています。

――新体制について伺います。主将には桶谷宗汰選手(営4=常翔学園)が就任しました
 自分のプレーを一生懸命やって、背中で見せるタイプ。昨年の駿太(中村・平28商卒・現サントリー)や、その前の来幸(勝木・平27営卒・現神戸製鋼)とはまた違います。発信力はその2人ほどはないかもしれないけれど、プレーで見せれば良いと僕の中では思っています。必要なことは手短にみんなに話せばいいし、役回りなので話す機会は増えると思うけれど、そこも自分の糧としてやっていって欲しいです。

――副将には成田秀平選手(営4=秋田工)、FW・BKリーダーには近藤雅喜選手(商4=東海大仰星)、兵頭水軍選手(農4=仙台育英)がそれぞれ就任しました
 主将副将含めて、うまく機能していると思います。成田もプレーで見せるタイプで、東日本セブンズでも自分から積極的に走ってくれていました。しっかり喋っているし、これからまだ楽しみだなと。近藤も水軍(兵頭)も練習でまとめることだったり、やろうという意識を促してくれています。元々2人に要求されているのは、チームでやろうとしていることをグラウンドで表現する、やっているかをチェックする、やっていなかったらやらせるというところです。ここまでしっかりやってくれています。
見据えるのは日本一だ
見据えるのは日本一だ

――3年生のFWリーダー(古川満・商3=桐蔭学園)、BKリーダー(梶村祐介・政経3=報徳学園)就任の意図は
 大学生なので4年生が物事決めてやらなければいけないと思ってはいますが、グラウンドではリーダーをできる人がやればいいのではと考えています。例えば、オーストラリア代表でも若い選手がキャプテンになったり、サントリーでも流大(入団3年目)が今年からキャプテンになった。大学では4年生の力がとても大きいですが、同じレベルであるならば、梶村と古川でいこうと思い、その役割に就いてもらいました。どの道、来年に関しては中心になって貰わなければいけない選手ですので。

――新たにBKコーチには池田渉氏が就任されました。まずその経緯は
 元々、土佐(忠麿氏・平6法卒)で続けるつもりでした。ただ、今後先を見据えた時に、そういうお話があったので、時期も考えて決断したという形です。僕がバックスを教えようかと思っていましたが、色々と明治OBや他の指導者で探しているなかで情報を貰って、彼の人となりを見たら明治で教えることに対して非常に前向きな人材だった。スクラムハーフのポジションは明治にとっても生命線なので、そこをしっかり指導してくれるという意味でも彼にお願いしたという形です。現役時代にはスクラムハーフとしてジャパンのキャプテンも経験しているので、そこも大きいです。

――その指導を実際にここ数週間見て
 何事も、一番肝になるところをしっかり説明してくれている。練習メニューが今までとは変わっているので、その戸惑いは今のところ選手にはあるにしても、5月に入ったぐらいにはもうすぐ慣れると思います。選手もそれに応えようとやってくれています。

――ゲームについても伺いたいです。昨春は内容にこだわりました。今春のテーマは
 内容はもちろん重視します。具体的には、基本的のベーシックなスキルを去年よりも落とさないということ。その上で、ブレイクダウンのかけかた、ディフェンスをどう行きボールを争奪するのか、バックスのボールの運び方とランニングコース、明治のスタンダートとしてやるところの構築をしていきたい。継続しつつ、今年目指すラグビーを試合で出せるように。勝負事なのでもちろん結果は求めますが「なんでもいいから勝つ」ではなく「チームが求めるものにしっかりアプローチできているか」です。右肩上がりで成長していこうと話しています。試合を重ねるごとによくならなければ、冬には選手権の決勝にいけたはずなのに準決勝で終わってしまう、年を越さずに終わってしまう、ということになってしまいます。

――チームに求める「MUST WIN」とは
 自分自身、仲間、相手、試合というキーワードの中で、僕は自分自身が一番大事だと思っています。全員が去年の自分自身に勝れるか。そこができたら確実に強くなれる。ラグビーへの取り組みもそうですし、一日の生活時間もそうだし、やっぱりきちっきちっとやらないとラグビーはできない。明治の選手はそこに余裕はもちろんないけれど、そこをしっかりやらなければ優勝できないと思います。地道な積み重ねをやりなさいと常々言っています。個人練習の時間は明らかに増えており、選手も見えないところで努力をしています。必ず秋には結果に繋がると思います。

――ご自身にとっての「MUST WIN」もお聞きしたいです
 色々な面で一番ハードワークできるかですね。先ほど言った学生の練習環境整備もそうだし、選手に対するコーチングも日々の生活面での指導もそうです。自分自身が優勝という目標に向かう中で、全選手に目を向けて自分がやらなければいけない仕事をいかに実現できるかというところが重要だと思います。当然ながら現在と未来を見据えながら進めなければいけないと思います。

――最後に意気込みをお願いします
 こんなこと言っちゃだめなのかもしれないけれど、すごく楽しみなシーズンです。明治は去年までのベースを含めて、チームの底上げは出来上がってきています。先日の長崎ドリームチーム戦でも精度は悪いにしても、みんなが必死にタックルにいこう、身体を当てにいこうという意識がでていました。結局は1トライしか取られていないです。精度をどんどん上げていく。後は、先ほども言いましたが、Aチームにどれだけみんなが出られるかです。5月1日の春季大会の初戦でB、Cチームの選手がどれだけレベルを上げられるか。常に下の選手が突き上げていくことができるかです。オールスターまで毎週試合が実施されますが、Aチームに入る選手が代わっていって、成長していく春。そして、最後の選手権優勝まで右肩上がりで成長していきたいと思います。

――ありがとうございました

◆丹羽政彦(にわ・まさひこ)平3文卒
監督として就任4年目を迎える。現役時代のポジションはウイング。大学時代は吉田義人前監督と左右のウイングコンビとして活躍し、1990年度の大学選手権優勝に貢献した。


[小田切健太郎]


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