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粘りの打撃でつなぎの役目を果たした


東京六大学野球 2015〜秋〜  (38)リーグ戦後インタビュー 小倉貴大、竹村春樹  

 あと1勝だった。法大1回戦に勝利し完全優勝に王手を掛けたが、2、3回戦に連敗。自力優勝は消滅し、早慶戦で早大に優勝を決められた。明治神宮大会での日本一を目標としていたが、道半ばで悔しすぎる幕切れとなった。
 キャリアハイの成績を残した。小倉貴大外野手(文4=関西)は今季主に1、9番を打ち初の規定打席到達と2桁10安打を記録。打率は惜しくも3割を切ったが出塁率は驚異の4割4分4厘とつなぎの役割を全うした。ラストシーズンで自身最高の成績を残した小倉にお話を伺った。(この取材は11月7日に行われたものです)

――今季を振り返っていかがでしたか
 試合の中で負けてもおかしくないようなミスをしながらも、何とか勝つことができ「勝って反省」する感じができたのは良かったことかなと思います。良くない点は、あと1勝で優勝というのを勝てない勝負弱さがチームの弱さだったのかなと思います。

――序盤から要所を勝ち切りましたが
 早慶に勝ったところでチームとしてすごく盛り上がって、勢いがついたのかなと思いますけれど、そこで優勝が見えたことによって少し安心や油断が出たのかなと。

――開幕から4カードは連取しましたが勝ち続けていた要因は何ですか
 みんなが日本一になりたいという同じ目標に向かえたことが勝てた要因です。練習から先頭に立って、自主練習でも4年生がすごく練習しました。春とは日本一への思い、4年生の必死さが違いました。

――王手を掛けてからの雰囲気はいかがでしたか
 法大1回戦で勝って、2回戦はそれまでと違う言葉にできない雰囲気がありました。
 自分としては昨年に優勝メンバーだったので、そこで今季引っ張らなければいけなかったです。経験できていない人もいたので、そういう人が固くなったり、チーム自体としても固い雰囲気になっていました。

――法大3回戦に向けての切り替えはできたのでしょうか
 2回戦は本当に駄目な負け方だったので、悪いところだらけだったので、3回戦は開き直っていこうと言っていました。
でも試合では一本が出ない苦しい展開になって、柳(裕也投手・政経3=横浜)が何回も流れを引き寄せてくれましたが、誰かが打つだろう、やってくれるだろうという人任せな雰囲気が良くなかったです。

――走者一塁からの攻めがうまくいきませんでした
 バントはオープン戦のころから一発で決めるようにとやっていましたが失敗する人は同じ人で、そういう選手に声を掛けたりするのがベンチの役割でした。エンドランにしても一緒ですが、そういうところのミスが一本出ないことにつながったのかなと思います。

――今季終了後、善波監督からチームへ言われたことは何ですか
 うまくいくことばかりじゃないと言われました。ただ同時に自分たちが優勝を目の前にしながら逃してしまって責任も感じました。

――小倉選手自身、今季はどんなシーズンでしたか
 今までよりは打てました。中盤に調子が落ちて簡単にやられる打席が多かったので、落としている中でも1本打つことが今後の課題です。

――規定打席に到達しキャリアハイの成績でしたが、今までより打てた要因は何ですか
 オープン戦の時からずっと調子が悪かったですが、監督にアドバイスをいただいてそれがはまりました
 監督からは「お前は頑張って振ると良くない。当たるところだけパチッとやればいいから楽に打て」と言われました。それでいったらすごくよかったです。ボールも長く見れましたし、打てる球をちゃんと打てました。

――4年間で成長した部分はどんなことがありますか
 本音で言うと楽しいことよりも、苦しくつらいことが多かったですが、そういったなかで同級生や先輩後輩と切磋琢磨(せっさたくま)して、目標に向けてやれたことがチームとしても、自分としても強くなれた部分です。

――同級生と4年間を振り返ったりしましたか
 そこまで濃いことは話していないですが、早かったなという感じですね。

――小倉選手にとってチームと個人で、4年間で一番印象に残っている試合は何ですか
 チームとしては自分が出てはいなかったですが、2年春の法大戦で、先に王手を掛けられた中で優勝した試合です。粘り強かったですし、その試合とそのカードが印象に残っています。
 個人的には今年の開幕戦の立大1回戦です。昨年から散々セーフティーバントをやってきて、決まったのはたぶんほぼないですが、1試合で2つも取れたのは自分としては「今回はやれる」という自信になりました。

――ご自身の転機となった時期はいつですか
 試合に出させてもらえるようになった3年夏です。考えて野球をするようになりました。打ちたいだけじゃなくフォアボールを取ったりして出塁して貢献できるのが野球だなとわかったのは、遅いですけどそのころです。

――今後はどんな選手になりたいですか
 社会人で野球を続けます。スタイルとしては今のままでいいですが、その中で走者一塁の時にバントだけじゃなく、一二塁間にヒットを打って一、三塁をつくれるように。チャンスメイクだったり、チャンスでも打てる、どこで回ってきても嫌だなと相手に思われる選手になりたいです。

――明大野球部での4年間はどんなところでしたか
 善波監督をはじめコーチの方、チームメイトに、いろいろな細かいことを注意してくださったり教えてくださったりして、その一つ一つを吸収していくことで、すごく自分が大きくなれた4年間でした。

――ありがとうございました。

◆小倉貴大 おぐらたかひろ 文4 関西高出 170cm・64kg  外野手 右投左打

小倉 今季・通算成績
試合打数安打二塁打三塁打本塁打打点盗塁犠打四死球打率
今季
13
34
10
10
.294
通算
46
86
24
22
.279





チーム2位となる打率3割をマークした
チーム2位となる打率3割をマークした

 計り知れない貢献度だ。今季、全試合スタメン出場を果たした竹村春樹内野手(政経2=浦和学院)。開幕前に目標としていた「打率3割」をクリアすると、さらに5割近い出塁率でチームのチャンスメークに徹した。「何でもできる3番」を目指して戦い抜いたシーズン。攻守両面で確かな手応えをつかんだ。(この取材は11月7日に行われたものです)

――今季を振り返っていかがでしたか
 最後まで全部勝っていたので、チーム自体は悪くなかったです。最後で負けてし
まったのは、法政戦で最初1勝して自分たちの中で勝ち急いだり、一球に対する集中力というのが欠けてしまったからだと思います。法政戦後は早慶戦の結果を待つ立場という状況に置かれて、プレーオフがあるつもりで変わらずに次の土日が試合なんだという気持ちで練習はしていました。悔しいという思い、次の春秋で絶対に勝とうという次への気持ちがありました。

――今年1年間どんなチームでしたか
 4年生で経験している人が多かったので、そういう方々が中心になっていたチームでした。自分たち下級生がもう少し頑張れたら、上までいけたのではないかというのもありました。最後に4年生からは「次の新チームでくっついていくだけじゃなくて、お前がしっかりチームを引っ張る気持ちで頑張れ」ということを言われました。

――3番セカンドのポジションはどのように捉えていましたか
 打順はあまり気にしていなかったです。前後にいいバッターがそろっていたので、自分はチャンスメークだとか、次につなぐことを徹していました。

――全試合を戦ってきたからこそ見えたことはありましたか
 神宮球場での慣れという部分で、最初は緊張したりして周りが見れなかった部分がありました。後半になって周りが見れるようになって自分に落ち着きが出てきたので、そういうところで慣れは大切だなと感じました。試合が終わってからの過ごし方も今まで以上に気を遣いました。自分自身、打ってる時と打ってない時の準備の仕方の違いなどに特に気を遣いました。練習ではティーバッティングなどスイングすることが多かったんですけど、そういうのだけではなく、しっかりピッチャーに投げてもらったりという実戦感覚の練習を増やしました。

――打率3割、シーズン前に確率を上げるとおっしゃっていましたが
 今までと比べて、確率というのは徐々に上がってきたなというのがあります。球を絞りすぎずに、ある程度のゾーンに来たら積極的に打ちにいこうと思って振った結果がレフトとセンターに打てたことにつながりました。バントとか、四死球が結構多かったので、そういうところでボールが見れたというか、細かいことの積み重ねでヒットが出たんじゃないかなと思います。

――4割6分2厘と5割に近い出塁率でした
 自分の役割はランナーを返すというのもひとつの大きな仕事だと思うんですけど、やっぱり一番求められているのはランナーで出て、自分の足でかき回すことだと思うので、それくらい出塁できたというのは大きかったです。

――一番印象に残っている試合は何ですか
 慶應戦です。1戦目を落とした時、ここで負けたら4年生と野球が長くできるチャンスが少なくなってしまうという思いでやっていました。そこからの2試合が一番チームがまとまっていて、(1戦目で)負けてからもチームの中でどうしたら勝てるのかとかそういう話がありました。チームのまとまりが一番良かったと思います。ワンチャンスで代打で出てきた選手が打ったりだとか、みんなで勝ったといういい試合でした。

――監督、コーチ、先輩方からのアドバイスはありましたか
 監督、コーチからは打ち方です。欲を出して大きいスイングになったりしたことがあったので、そこをコンパクトに使って間にゴロを打てれば内野安打になる、そういうのをしっかりできるようになれというのを言われました。先輩方からは、外野を守っていた菅野さん(剛士外野手・法4=東海大相模)、山さん(俊外野手・文4=日大三)が一球一球ぐらいの感覚でポジショニングの確認を言ってくれました。今まで経験を積んできた方々がポジショニングやバッターの特徴を言ってくれて、そういうのが自分自身の自信、この場を乗り越えられるという勇気につながりました。

――打撃面で成長できたことは何でしたか
 打撃面ではバントがよく決まったことだと思います。自分は結構バントが苦手なので、今シーズン7犠打、全部一球で決められたことが大きかったです。打つだけではなくて、バントやヒットエンドランも決められたので、細かいところが成長しましたし、それを神宮の舞台で成功したというのが良かったです。

――守備面、メンタル面ではいかがでしたか
 守備面では全体的に守れるようになりました。オープン戦では簡単な打球でエラーすることが何回かあって、神宮は人工芝というのもあるんですけど、基本をちゃんとできたので、全体的に守れるようになった気がします。(吉田大成内野手・国際3=佼成学園との二遊間)ゲッツーなどが決まって、細かい連携の部分では普段から試合以外の私生活の中でも話すことが多くなりました。コミュニケーションを取り合って上手く高め合っていけたと思います。
 メンタル面は3番バッターで貴重な役割だと思うので、試合に対しての気持ちというのは今まで以上に強くなりました。後半も山さんがケガしてしまって、山さんの代わりを自分が少しでも近い役割を果たしたいという強い気持ちは持っていました。

――来季以降、4年生の抜ける穴はどう感じていますか
 今まではキャッチャー、外野などは全部4年生が引っ張ってくれていて、自分たちはくっついていくことが精一杯という感じでした。そういう面で、最初は真似からでもいいので、チームを引っ張る声、経験を生かした声を個人的には発していきたいなと思います。ポジション争いは全部一からのスタートだと思っています。みんながライバルだという気持ちを持って、自分に負けずに毎日努力していきたいと思います。

――チーム構想というものは何かありますか
 パワーな野球は今までと比べてできないと思うので、自分や吉田さんなどが細かいことをしっかりして、スキのない野球をしていきたいです。その中で自分が走攻守において、相手の嫌がるようなプレーをしたいです。ランナーだったら、少しでもピッチャーがもたついたら盗塁する、守備だったら牽制、当たり前のことではないことをしっかりやっていきたいと思います。
 今は個人的には実戦的なことをやれと言われているので、今までやってきたゲーム感を崩さないように、実戦を意識してやっています。具体的には守備でもただ捕るだけではなく何塁を想定してとか、捕ってから早く投げるとかです。

――これからオフシーズンを迎えますが
 一番は体をでかくすることです。太くならなくても芯はしっかり強くして、冬を越して春の実戦に入ってくる頃には、一回り大きくなってパワーをつけていきたいなと思います。そのためには走り込みもそうなんですけど、体幹トレーニングとか下半身もしっかり鍛えていきたいなと思います。

――4年生との思い出はございますか
 私生活でも食事とかに連れて行ってもらうことが多かったです。自分はどうなったほうがいい、どうしたらもっと上にいけるかという話をしていただいたこともありました。プライベートな部分でも色々話をし合えたということは、全てのことが自分で強く印象に残っています。
 山さんには「もっとスケールを大きくして、もっとパワーを付けて長打も打てる怖いバッターになればプロに行ける」という言葉をいただきました。その言葉が今でも自分の中にありますし、なれるように頑張ろうと思いました。山さんのような単打も打てて、長打も打てる、足も速いし、そういう怖いバッターになっていきたいです。

――来季の目標をお願いします
 目標は日本一になることです。そのためにも一戦一戦をしっかり勝ち上がって、まず自分自身がレギュラーを定着させて、勝ちに貢献できる選手を目指します。

――ありがとうございました。

◆竹村春樹 たけむらはるき 政経2 浦和学院高出 176cm・74kg 内野手 右投左打


竹村 今季・通算成績
試合打数安打二塁打三塁打本塁打打点盗塁犠打四死球打率
今季
13
40
12
12
.300
通算
37
70
16
15
.229





[森光史・土屋あいり]


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