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早大2回戦、大竹からの左安で大記録に並んだ


東京六大学野球 2015〜秋〜  (35)リーグ戦後インタビュー 山俊  

 あと1勝だった。法大1回戦に勝利し完全優勝に王手を掛けたが、2、3回戦に連敗。自力優勝は消滅し、早慶戦で早大に優勝を決められた。明治神宮大会での日本一を目標としていたが、道半ばで悔しすぎる幕切れとなった。
 圧倒的な存在感を放った。今季、14安打を放ち六大学通算安打記録を塗り替えた山俊外野手(文4=日大三)。慶大1回戦でのケガにより最終カードの出場がかなわず「チームに申し訳ない」と繰り返したが、4年間で積み重ねた通算131安打は揺るぎない。4年間バットでチームをけん引し続けてきた山に、お話を伺った。(この取材は11月7日に行われたものです)

――今季を振り返っていかがでしたか
 最後のシーズンで、ずっと使ってもらっていたので、何とか監督やファンの方のために優勝して恩返ししたかったんですけど、自分がケガで出られないという形になってしまって、本当に申し訳ない気持ちでした。

――副将としてチームを振り返った時に、最後勝ちきれなかった要因は何だと思いますか
 法政より弱かったからですね。いい選手もそろっていますし、この秋法政は優勝がなくなってというところで、4年生の意地がすごくあったと思いますし、逆にうちはあと1勝で優勝というところで、本来の力を出し切れていなかったのかなと思います。それも含めて、法政が強かったということだと思います。

――今季つかんだ収穫は何かございますか
 勝たなきゃいけないので、どういう形であれ勝てばいいと。スポーツなので勝てばいいと思ってやってきて、最後負けてしまったんですけど、4年生がすごくまとまった感じがあって。そのチームワークというのはすごくいいシーズンだったし、いいチームだったのではないかなと思います。でも結果的に勝てなかったので、いいチームで終わってもしょうがないんですけど。収穫として挙げるのであればそこしかないですね。

――続いて山選手個人のことについてお伺いします。昨季は1番での出場でしたが、今季は2番での出場でした。どのような意識で臨んでいましたか
 リーグ戦が始まる前に、試合前日くらいに2番で、ということを言われました。その時に「ランナーがいても送ることは少ないし、進めるためだけにわざと右打ちをしたりということもさせないから、普通通りのバッティングをやってもらっていい」ということを言われたので、打順は変わりましたけど、自分の中では特に変わりはなかったです。2番としての役割を果たすというよりかは、自分としての役割を果たすというイメージです。それがこの打線の2番の役割だと思っていました。最後一番大事な時に自分が抜けてしまったので、結果的にその役割は全然果たせなかったと考えています。

――夏場に強化した守備や走塁の面ではいかがでしたか
 走塁がちょっと…。けん制で刺されてしまった試合があって、それはやはりチームの流れを変えてしまうプレーなのですごく反省しなきゃいけないというか、何とも言いようがない凡ミスなので、良くなかったなと思います。守備に関しては、どのシーズンにも増して守備のことを頭に置いていたので、守備はそれなりには良かったのではないかなと思っています。

――序盤からハイペースでヒットを量産しました
 今までは追い込まれるまでは思い切りスイングをして、追い込まれてから逆方向を意識するという打ち方をやっていたんですけど。この秋は、追い込まれてからというのはもちろんあるんですけど、ワンスリーとか、バッター有利のカウントからも大振りすることなくヒットにできるボールを狙って、そこをヒットするようにという打ち方にしました。それがヒットという面では数字になったのかなと思いますね。

――そのように打ち方や意識を変えたきっかけは何でしょうか
 やはり安打記録を超えることが自分の個人にとっての一番大きい目標だったので、それを考えた時にそういう風に変えようと思いました。

――夏には打たされてしまう打席を減らしたいとおっしゃっていました。その点について今季はいかがでしたか
 そうですね。減ったと思います。それがヒットにもつながったと思います。

――逆方向へのヒットが多かったです
 そういうカウントからも、逆方向に打てる球は逆方向に軽打するというか。今までは強引にいってしまっていたところも、ちゃんとレフトに打つという感じでやっていました。

――127安打に並んだ時のお気持ちはいかがでしたか
 チームの勢いに乗せてもらったというか。もちろんそこが目指していた数字ではあるんですけど、そこで終わってはいけない数字なので、次の一本目というか、ある意味でうれしかったんですけど、ある意味ここからだなという感覚でしたね。

――記録を超えて何か心境の変化はございましたか
 楽になったというよりは、これからだなという感じでした。

――今季は打席に入る前の拍手や安打を打った後の声援などが今まで以上に大きかったように感じました。実際に試合に出場されていてそのような雰囲気は感じていらっしゃいましたか
 感じましたね。すごく。やはり自分が思っている以上に応援してくれている人はいるのだなと。そういう方たちがいるから、記録の重さだとかを感じられましたし、そういう人たちの期待に応えないといけない、という思いで打席に立つことができたと思います。

――自身6度目のベストナインも受賞されました
 ベストナインは、選んでもらう賞なのですごく光栄なことだと思うんですけど、個人的にはやはり最後まで戦えなかったので、ふがいないというかそういう感じです。

――慶大1回戦の第2打席、ケガの打席についてお聞かせください
 ファールを打ったあと、(患部が)動かなかったので。打った段階で「あ、これ怪しいな」と。それでも打席は続いていて、ランナーも三塁にいましたし、その時は痛いというよりは何とかしなきゃということをまず最初に思いました。でも結果的に当てるだけになってしまって、あのような形になってしまいました。

――骨折と分かった時のお気持ちはいかがでしたか
 有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折という知識は前から知っていたので、「そうなっちゃったか」という気持ちでしたね。うちの選手も何人かなっていたので、詳しくは知らなかったんですけど、そういうケガがあるということは知っていました。

――ベンチから見ていて感じたチームワークというのはどのようなものでしたか
 いつも試合に出させてもらっていたので、その時も周りを見ているつもりでしたけど、やはり自分で精一杯になってしまう場面がどうしてもあって。それがベンチにずっといるとすごく周りを見れるようになりましたし、チームメートの皆が勝ちに向かって本当にひとつになっているという感じも今まで以上に分かりました。自分の野球人生にとってもすごくいい勉強というか、いい期間になったと思います。

――最終戦の試合前に何かチームに掛けた言葉はございましたか
 特に変わったことはないですね。最終戦は手術の日と重なってしまってベンチに入れなかったので、試合前に神宮に行って、皆に「頼むよ」というぐらいでした。手術が終わった時には試合は終わっていました。病院で結果を知ったんですけど、何というか…。もちろん自分が出ていたから勝てたということはないですし、そういう考え方はありません。でも、今までずっと使ってもらってきたのに最後こういう形、という意味で、本当に申し訳なかったというか。本当に選手層の厚いチームなので、自分が出ていても出ていなくても結果はこうだったかもしれないんですけど、最後にケガで試合の場に立ち会えないということがすごく申し訳なかったです。

慶大1回戦で放った安打が、最後の安打となった
慶大1回戦で放った安打が最後の安打となった


――明大での4年間についてお伺いします。この4年間で成長した部分はどのような部分だと思いますか
 人間力ですね。明治は人間力といいますけど、やはりそこだと思います。1年生で入ったころから、意識の高い、素晴らしい先輩方の中に入れてもらって、そこから最後4年生になって副キャプテンという立場になって、その先輩たちのいいところをどんどん後輩たちに伝えていかないと、やはり伝統ってそういうものだと思うので、そういうことをチームメートや後輩に伝えていく立場になれたり、そういう考え方を持つようになれたことですね。野球部ですけど、ただ野球をやっているだけじゃなくて、明治大学野球部ということを考えることができるようになったところですね。技術的にも、走攻守どれも成長できたのではないかなと思います。

――善波監督のスパイク磨きをしたりトイレ掃除をしたりということも続けていらっしゃいました。そういうことを通じて変わったことはございまいたか
 自分は野球のプレーを、どちらかというと考えるより本能でやるタイプで今までやってきて。やはりそういうことをすることで、考える時間を無理矢理にでもというか与えてもらえたので、それはやっぱり自分の幅を広げる意味でも、考える時間をつくることができたのはすごく良かったと思います。

――4年間で一番きつかった時期はいつ頃でしたか
 ずっときつかったんじゃないですかね。楽に感じていることはなかったです。ほとんどきつかったです。色々、自分のプレーでチームが負けた時とか、大城にずっと安打を詰められている時とか、つらかったですね。でもやっぱり結局最後は自分がやらないと、安打記録に関しては自分が重ねないと、いくら後ろを気にしていてもしょうがないので。自分がやらないと、ということと、それ以上に皆が応援しているという声とがあって、「期待に応えよう」と。「自分がやってやるんだ」という強い気持ちを持って続けることができました。

――4年間で一番印象に残っている試合は
 最後の自分が全く出られなかった試合ですね。試合場にも行かなかった試合は今までなかったので。

――同期はどのような存在ですか
 やはりこのメンバーじゃなかったら自分はこうはなっていないと思いますし、それは同期ももちろん、これまで自分が関わった上の3学年、下の3学年も、そこが本当にいい仲間に恵まれたので、自分は成長できたと思っています。本当に同期には一番感謝しています。4年間一緒に野球をやり続けてきたことが一番の思い出ですね。

――学校での思い出は何かございますか
 学校に行った時にも、「応援してるよ」などと声を掛けてもらえて。すごくありがたいなと思っていました。球場にも来てくれていたと思います。

――この4年間を受けて、これから先に向けて一言お願いします
 今までと変わらないですね。ずっと自分が成長し続けて、チームのために一生懸命やっている姿を見せられるように、応援してくれる人たちを大切にしながら成長していきたいと思います。

――ありがとうございました。


山 今季・通算成績
試合打数安打二塁打三塁打本塁打打点盗塁犠打四死球打率
今季
38
14
.368
通算
102
404
131
25
45
18
37
.324






◆山俊 たかやましゅん 文4 日大三高出 181cm・86kg 外野手 右投左打


[箭内桃子]

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