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取材中に笑顔を見せる橋


ボールパーク便り  ルーキー特集(6) 革命が起こる時 小さなエースの挑戦 橋裕也  

 
 毎年恒例の硬式野球部ルーキー特集。今年も全国からトップレベルの選手が入部してきた。その中でも活躍が期待される注目の選手を全8回にわたって特集する。

 体を全面に押し出した迫力のあるフォーム。そこから繰り出される直球を武器に、橋裕也(総合1=向上)は幾度も相手打者との勝負を勝ち抜いてきた。3年春の神奈川県予選、関東大会をともに準優勝。最後の夏は決勝で東海大相模の前に敗れることとなるが「向上高校」は群雄割拠の神奈川県を沸かせる存在となった。

 その右腕に全てが詰まっていた。最後の夏、準決勝での横浜隼人高戦でマウンドに立ち続けていた橋は思いっきり腕を振り続けた。相手打線を前に156球の完投勝利を収めると、6回には自己最速タイの146キロを記録。30年ぶりとなる決勝進出を手につかんだエースも、決して陽の当たるところを歩いてきたわけではなかった。中学校から本格的に投手を始め、高校側からのアプローチに惹かれるままに入学した向上高校。1年秋に公式戦での初登板を迎えるがコントロールの悪さを痛感し、投手人生の転機を迎える。「変わる何かを探そうと思って始めたのが投げ込みだった」。ただひたすらに投げ込んで、その成果はようやく2年夏に出始める。「1年の冬にやったことで、最終的に今がある」と、練習は嘘をつかないことを身を持って体感できた練習方法が、今でも自身を支えている。
 チーム一体となって成長した。「向上は会社みたいな野球部」と話すように、平田隆康監督の下で部員全員に役職が与えられ、チームがピラミッドのような組織図で動いていた。上から下まで全員が意思疎通できるからこそ「人を本気で叱ったり、本音を打ち明けることができた」。そして点と線がつながり合い「見えない力が働いて、今までで一番試合を通して成長できた」と実感したのが、3年春に3年ぶりとなる関東大会出場を決めた試合。向上高校だからこそできた、高校3年間の経験全てが橋の原点となっている。

リーグ戦での登板に期待が懸かる橋<br><
リーグ戦での登板に期待が懸かる橋

 「ここで野球を辞めたら、それこそ本当の負けだ」。最初は大学野球を続ける気ではなかったが、最後の夏の敗戦を機にその気持ちは芽生えることとなる。レベルの高さ、環境の素晴らしさ、そして六大学野球への憧れに自ら足を踏み入れた明大野球部。「どれだけ自分自身が本気になれるかの勝負」と道のりは険しいが、野球に懸けた人生、その気持ちは人一倍だ。

 生命線は右オーバーからの140キロ前後の力強い直球。状況を読みながらのスライダー、カーブなどを織り交ぜたクレバーな投球術で相手打者に的は絞らせない。目指す投手像の条件は「負けない、点を取られない、何が何でもゼロに抑える」。目標としている存在は、同じ神奈川県の高校の先輩であり、現在同部屋でもある柳裕也投手(政経3=横浜)だ。「上級生からいいものを吸収していきたい」と生きる教科書を目の前に、貪欲な姿勢を貫く。現在までを振り返り「まだ全然」と話す橋もオープン戦での登板機会を重ね、確実に成長しつつある。先日行われた青学大戦で先発として登板すると、8回を投げ4安打1失点とテンポの良い投球を首脳陣に披露。頭角を現したルーキーが目指しているのは秋季リーグ戦での登板だ。高校時代、神奈川を変える思いで「革命」という文字を胸にやってきた橋。大学野球界でも革命を起こしてみたいかどうかの問いに「必ず起こしたいですね」。笑顔で応えた。

[土屋あいり]

◆橋裕也 たかはしゆうや 総合1 向上高出 172p70s 右/右 投手
オフにはよく一人旅をするという。次のオフは軽井沢のような山の方に足を運んでみたいとのことだ。温泉巡りも趣味であり、登別温泉の話をする橋は幸せそうだった。
次回のルーキー特集は9月3日(木)稲見優樹外野手(法1=日大三)です。お楽しみに。




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