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東京六大学野球 2017〜秋〜  (35)リーグ戦後インタビュー 善波達也監督  

 優勝の2文字が儚く消えた。開幕から3カード連続で勝ち点を取るも、慶大戦で失速。自力優勝は消滅し、最終週の早慶戦で慶大に優勝を決められた。チーム打率、防御率はともにリーグ1位と春からの成長は目に見えていたが、栄冠には届かず。春の雪辱は果たせなかった。
 わずかな積み重ねの差が最後に重くのしかかった。春5位から秋は優勝の道が見えていたが、慶大戦を連敗で落としV逸。チーム打率、防御率ともに1位も優勝できず「残念な一瞬が多かった」と唇をかんだ。昨年は就任10年目だった善波監督。リーグ優勝8回、2度の日本一、大学日本代表の監督も務めた名将ですら「(自分の)力の無さを感じる」と自嘲気味に話すほど波乱な結果になった今、改めて心境を伺った。(この取材は11月5日に行われたものです)

――秋2位という結果を振り返って

勝てそうなというか、勝たないといけない流れになっていたのに勝てなかったのは残念ですし、チームを預かっているものとして責任を感じています。

――やはり分かれ目は慶大戦でしょうか
慶応だね。リーグ戦は勝ち点制なので勝ち点をあげることはもちろんだけど、秋のリーグはあの星勘定(慶大、東大戦を残した時点で7戦6勝)だとまず一つ勝てば大きく優勝に前進というカードだった。それを初戦(慶大1回戦(●4−5))齊藤(大将投手・政経4=桐蔭学園)が2死から2本ホームラン打たれたりしながらも同点になって、水野(匡貴投手・農4=静岡)いって勝ちに入っていたつもりなんだけど、そこが全然機能しないというか、意味がわかっていないピッチングしたのでね。ちょっと教育の行き届かなさ、至らなさを感じましたし、申し訳なくて残念な気持ちです。

――チーム打率、防御率も1位ですが優勝できなかった差とは
リーグ戦の打率、防御率もそうだけど、夏は春よりも力を付けていて、秋もリーグ戦の流れ自体は完全につかんでいました。そこで選手たちは自分たちが強くなったというか、いいチームになったという勘違いをしていたんだと思うな。一球一球、1プレー1プレーへの積み重ねがあってこその流れなんだということが、どこからか飛んでいっちゃったんだと思うんだよね。

――春は野球以前とおっしゃっていましたが、秋の野球以外の面はいかがでしたか
秋も似たようなことが起こるけどね。野球以前と言ってもすごく変なことをやっているわけじゃないんだよ。でもその少し少しの積み重ねの厚みの足りなさというか、もうちょい一つ一つの行動に意味があるでしょうというかね。そういうことは野球も一緒です。野球はグラウンドだけで一生懸命やってればうまくいくかといったら全くそんなことはないんだよ。普段の行動からでも色んな知識の身に付け方がある。学校の勉強で知識を身につけることもあれば、本を読んだり人と会ったりで身につけることもある。そういう色んな積み重ねが一瞬一瞬の物の考え方につながるんだよ。判断力というのかな。きちんとした知識があるからこそよりいい判断ができるわけで、そこの厚みがなかったのかな。そのもろさが慶応戦で出ちゃったんだろうね。

――優勝は逃しましたが、春5位から秋2位の躍進にはチームの成長があったと思います
あったよ。あったけどね、厚みが足りないんだよ。成長はしていても慶応戦の印象の方が大きくなってしまうよね。そんな簡単にはないくらい自分たちと周りの力のバランスの星勘定で進んでいたリーグ戦だったからね。(最終カードの)東大も慶応に1勝する非常に力を付けていいチームになったけど、慶応戦はリーグ戦を左右するところだったのでね。そこでああいう試合になっちゃうのはね、スキがあるということなんだろうね。

――4年生が春よりも活躍した秋になったと思いますが
成長してそういう位置にいたんだよ。いたけどそういう位置にいても最も大事なところでというかね。もちろん一つ一つが大事な積み重ねなんだけど、ここで一仕事をやってもらいたいというところにスキが出ちゃうというのは結局なんだったんだって話。最後までリーグ戦をやり遂げないといけないけど、そこで一勝の重みだったり、それと一緒にいく1プレー1プレーが疎かになっていた気がするよね。

――3年生クリーンナップの3選手が3割越えでした
佳明(渡辺内野手・政経3=横浜)が初めてクリーンナップの3番という位置でベストナイン取れるまでの成績を残せたのは、彼の野球にとってはよかったシーズンになったと思うよ。夏は代表に行ってそこで吸収したこともこの成果に出ているはずなので、そこは彼の野球の歩みにとって一つのいいシーズンになったんじゃないですかね。逢澤(崚介外野手・文3=関西)も少し長打力が出るようになったけど、彼はもう少しできる選手だと思うね。逢澤はもうちょいかな(笑)。4番でベストナイン取ったから『いいねいいね』という感じのシーズンではないかな。今シーズンはもうちょっとやってよかったと思う。越智(達矢外野手・営3=丹原)も少しずつ成長しているけど、もう少し飛躍的に成長するところがあと1年の中でくればいいなと思ってるね。順調には成長しているんだよ、もう少しグイッとね、レベル上がったなと思う瞬間があと一年の間で来てほしいな。

――控え選手の活躍も目立ちました
高瀬(雄大内野手・営3=長崎西)、添田(真海外野手・法2=作新学院)、村上(貴哉外野手・法3=松山東)その辺はリーグ戦で持っている能力の高さを出し始めたかな。練習では能力の高さを見せてくれてはいたんだけど、リーグ戦で出始めたかなというシーズンだったかな。

――秋はキャッチャーが固定できたのも大きかったと思います
なるべく固定したいなと思いながらやっていました。そこに橋本(大征捕手・総合2=佼成学園)を起用して。2年生ということを考えたらよくやっているのかなというのもあるけど、キャッチングからリードから打力や野球を見る目全部ひっくるめて結局勝たせることができないキャッチャーだったなと私の中には残ったかな(笑)。みんなまだまだ足りないな。彼にとってはいい経験だけど1シーズンほぼマスク被ったからといって、チームを預かる者として来春また橋本に任せればいいなとは全く思わないかな。逆に他の子も鍛えてレベルアップしたり競争したりしないといかんなという感じです。

――秋フレッシュリーグ優勝も来季への大きな布石となりそうです
長江(理貴投手・文2=帯広緑陽)が安定したピッチングして、和田(慎吾外野手・商2=常総学院)、北本(一樹内野手・文2=二松学舎)、内山(竣外野手・商2=静岡)とか来年上級生になる連中がいい活躍、力を新人戦とはいえ、神宮であのようなプレーをするというのが大きな成果だし、大きな評価になるね。

――来季はリーグ戦経験者が多く、より期待できそうですか
他の学校も下級生多いけど、うちの連中もしっかりできると思います。(投手が多く抜けるが)入江(大生投手・政経1=作新学院)とか、副将の橋(裕也投手・総合3=向上)とかですかね。森下(暢仁投手・政経2=大分商)は今、体力づくりやっているので来年にはちゃんとなってくれるでしょう。あとは長江とか、三輪(昂平投手・国際3=日大三)とかですかね。そういう連中に頑張ってもらってしっかり成長してもらいましょう。

――新主将を吉田有輝内野手(商3=履正社)にした決め手は何ですか
きちっとしてやってきた積み重ねと、あとは選手でだけじゃなくて私にも物をはっきり言えるところかな。迷うような感じはなかったかな。ちろん4年生にアドバイスもらったり聞いたりしました。

――改めて4年生のチームづくりはいかがでしたか
中野(速人主将・法4=桐光学園)はよく頑張っていたよ。(他の4年生は)バランスというのかね…。監督が悪いんだよ(笑)。(学生コーチは)ちゃんとやってくれていたけど、結果的にどこかちょっとずつスキがあったなということだよね。

――4年生世代はどんな方々でしたか
年に春か秋のどちらかで勝てる年代が多い中で、残念だね。最後までリーグ戦、人としては成長してくれてね、一人一人はきっといい4年間だったと思います。だけどチームの神宮での成果というとね…。ポイントをつかめない年代だったなという感じですね。やっぱり年に1回は優勝したい。この代はいいやということなく1世代1世代、成果として出していきたいなとは自分たちスタッフの一貫した思いで、毎年頂点という大きな成果を求めてやっているので、ちょっと本当に残念な一年だったね。

――裏を返せば一年に1回の優勝ペースというのはすごいと思いますが
準備はもっとしているけど、リーグ戦の期間だけでも8週という中での戦い方を先輩から後輩に、その後輩から下の方向に浸透していたつもりなんだけどね(笑)。毎年似たようなことを言いながら修正したりしながら、勝った負けたというのをやっているんだけど、ちょっと本当に残念な一瞬が多かったな…。本当にもう監督の至らないところです(笑)。力のなさを感じるわ。

――4年生の代で印象的だったことございますか
一人一人はすごくいい子達なんだけど、集団として何で力を発揮できないのかなというところに課題が残って、改めて難しさを感じた代だったかな。来年そうならないようにしなきゃいけないです。

――最後にファンの方へ一言お願いします
応援してくれる人たちにも不完全燃焼の一年になってしまったと思うので、数カ月しっかり取り組んで根っこを生やして、来春いい花を咲かせて、皆さんに喜んでもらえるような成果を出したいです。

――ありがとうございました

[浜崎結衣]


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