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頼れる主将が返ってきた


NEW MEIJI  (9)「明治の高いスタンダードを見せつける」 古川満主将  

 新たな時代の幕開けだ。無念にも全国大学選手権初戦で京産大に敗れ、屈辱のシーズン閉幕となった昨年。雪辱を誓い新たに掲げた今年のテーマは「NEW “MEIJI”」。古川満主将(商4=桐蔭学園)と梶村祐介(政経4=報徳学園)を主軸に、FW・BKともに日本一の軍団を目指し、選手権優勝奪還に燃える。本企画「NEW MEIJI」ではチームを日本一へ導くキーマンを1年間に渡って紹介していく。
 第9回は、待望のケガからの復帰を果たした古川主将だ。今季新チーム始動直後に右足の肉離れを発症し、自身初となる長期離脱を経験。主将でありながら春シーズンを通してチームをグラウンド外から見守り、今夏に復帰した。故障中も常に自分にできることは何かを考え続けチームに従事してきた主将に、夏合宿の振り返りと対抗戦開幕を2日後に控えた現在のチーム状況について伺った。(この取材は9月13日に行ったものです。)

――菅平での夏合宿を振り返って
 帝京には負けてしまったのですが、東海、天理と格上のチームにチャレンジして勝利できたということはシンプルに良かったところかなと思います。夏合宿始まるまでずっとブレイクダウンとターンオーバーボールの使い方とアグレッシブディフェンスのところをテーマにやっていて、合宿に入ってからもしっかりそこができるかということを重点的に練習や試合で見ながらやっていました。帝京さんは実感としてはあまりなかったですが、天理戦と東海戦はFWの近場のディフェンスのところとか結構良かった点もあったし、ターンオーバーからトライに結び付くシーンというのもだいぶ良かったので、そういうところでは練習から意識していたところが試合でしっかり出たシーンというのが多かったかなというふうに思います。

――帝京大戦(27―56◯)天理大戦(◯27―14)東海大戦(◯42―19)それぞれの振り返りをお願いします
 帝京戦はチャレンジはしていたのですが帝京のプレッシャーの中で、自分たちがアグレッシブにプレーはできなかったという反省が出ました。もっともっとチャレンジできた部分というのがあったと思います。天理はしっかり帝京戦で出た反省点を切り替えて修正して、チームとしてずっと我慢してFWでどんどんダイレクトに当てて、試合の終盤とかBK裏通してスペース運んでというアタックが結構できていました。相手のFWも前半すごく我慢してきて我慢比べということでうちが最後勝ったという勝ち方ができたのは、収穫かなというふうに思います。東海もずっと負けていますし春も最後の最後で負けているので、そこをしっかりチャレンジしようということで、80分間結構タイトなところで勝負していました。相手の外国人に結構行かれてしまうシーンもあったのですがそこは修正していく点として、スクラムのところが春ほど勝てはしなかったのでそこもまだまだ僕らが成長していかないといけないという話は出ました。

――夏合宿での収穫を教えてください
 自分たちがやってきたことは間違いじゃないというふうに自信を持ちましたし、フィジカルであったりフィットネスの部分というのは試合を通して自分たちの方が動けているなという実感があったので、そういうところの収穫は大きいかなと思います。一戦一戦やっていくごとに成長というのも感じました。帝京戦から天理戦も良くなりましたし、天理からさらに東海も前より良くなったところがたくさん出てきたので、そこはチームとして全員が良くなっているという意識の中でできたかなと思います。

――夏合宿のテーマは達成できましたか
 「コミュニケーション」は、練習中でも練習外でもしっかり取れていたというふうに思います。それによって試合中のコミュニケーションも質の高いものになりましたし、もう少しこう修正しようとかそろそろ外に運ぼうとかの話もどんどんBKの方から出てきて、FWの方でもそういうトークをしていたりしたので、そういう面ではコミュニケーションのところの意識は全員していましたしそれがしっかり試合にもつながっていたかなと思います。
帝京戦で態度の部分が指摘されて、天理・東海戦では「アティチュード」をみんなのテーマとしてやっていたのですが、そこも試合の入りから全員が体を当てていました。練習から特にFWもユニットは結構ハードにやっていたのですが、そういうところでも全員がずっとファイトし続けて、態度というところでは本当に夏合宿を経験してから変わった部分かなというふうに思います。天理戦など我慢比べのところで勝てたというところは本当にアティチュードの部分が相手より勝っていてそれが試合の結果にもつながっているのだと思います。
夏合宿で復帰を遂げた古川主将
夏合宿で復帰を遂げた古川主将

――夏を経てセットプレーはどうでしょうか
 春は本当にスクラムだけをやっていて、FWとしては全員でこだわる部分がスクラムというのがあったので、そこで結構良い強化ができて春のゲームではスクラムも圧倒的に優位に進められました。ですが春が終わって夏とか夏合宿になっていろいろモールやジェネラルの部分などFWが意識する部分というのが増えてきた中で、少しいろいろなところに目がいってしまってみんなが同じ方向に向けていなかったというところはあったので、やることはいろいろありますけどまずスクラムは僕らの一つの武器なので、そこはしっかりもう一度こだわりを持ってやっていこうという話が出ました。そして今いろいろある中で練習の時からスクラムの意識をもう一度上げてみんなで取り組もうという中でやっているので、そこは少しずつ修正ができているかなと思います。モールもずっとやっていますが僕らの形というのがなかなか試合の中で組めないというのが夏合宿の試合の中であったり、同志社の試合でもありました。でもコーチ陣に任せるのではなく、僕らの中でももう一度どのモールが良いのかとかどういうモールがうちに合っているのかというのをみんなで話し合いながら、シーズンの中でも良い方向に修正していければなと思っています。

――秋のシーズンが始まる直前ですが、チームの現状は
 練習でも本当にAB遜色(そんしょく)なく結構同じくらいの力の中でやっていけているので、今年は本当に特に層が厚いと思うのでそこはシンプルに良いことだと思います。AはもっとBに負けないようにやっていかないといけないですし、シーズン始まりますけど全然メンバーも固定していないので、そこは引き続きみんなでファイトして切磋琢磨(せっさたくま)していくことが大事かなと思います。まだまだチーム的なところはやっていなくて、個でファイトする部分だとかフィジカルの部分だとかをまだまだこだわってやっているので、まだ見えてこないところはあります。でも雰囲気とかはすごく良くて、たぶん僕らが思っている以上にチームの状態は良いと思いますし、対抗戦終盤とか選手権に向けてどんどん上がってくるとは思うので、今やっていることをぶらさずにやっていくことが大事かなと思いますね。

――春からのチームの変化は感じますか
 今年は本当にみんなの意識も変わりましたし、BだったらAに対してファイトしていますしAもBに負けじと戦っているというところは今までに比べると本当に変わった部分かなというふうに思います。今までだったらBの選手はAの選手に遠慮してあまりいかなかったりしましたが、今年は練習中にもケンカとか結構よくしていますし、本当にお互いがお互いを倒してやろうという気持ちでやっていて熱くなってしまうところがあります。剛(前田・営4=報徳学園)がどんどんファイトしてBも遠慮せずにファイトするような環境づくりをすごくやってくれているので、それに対してBもしっかり応えてファイトしたりだとかそういうところが変わったところかなと思います。プレー面では、ゲームの組み立て方が僕たちが強みとするところというのを春に比べると理解して、FWで我慢して前半でどんどん当ててきついところきついところでFWが戦って、後半相手の足が止まって僕たちが外にスペース運んだりだとかFWでどんどん言ったりだとかそういう形が夏合宿を終えてから、これが僕たちの形なんだというのがみんなの中で自信というのが出てきたので、そこは春に比べると成長した部分というか変わったところかなと思いますね。

――ケガで試合に出られなかった春シーズンを振り返って
 今までこんなに長期離脱したことがなかったので自分の中でもいろいろと思うところはありましたけど、その中でも剛(前田)とか馨(鶴田・営4=筑紫)とか梶(梶村祐介・政経4=報徳学園))もケガありましたけど梶(梶村)とか出ている選手、特に4年生がしっかりと引っ張ってくれて、そこのチームとしての一体感というのは4年生中心となってやってくれたので、本当にありがたかったなと思います。自分としてもいろいろできない時間がありましたけど、自分にできるところとか自分のやるべきところというのをしっかりやっていこうと切り替えて、試合には出られなかったですけどそこは少しやれたかなというのは思っています。出られなかった時はあー出たいなと思いましたけど今考えたら外から見ていて良かった点もあったので、春ケガで出られなくてチームを客観的に見たことというのをしっかり秋生かせればいいかなというふうに思います。

――離脱前と今とで何か変わったところはありますか
 まだ試合勘が少し戻っていなくて、まあ天理、東海くらいから自分の中の個人としてのプレーは少しずつですけど良くなってきたなというところがあったので、上がってきたのをそのままシーズン通してもう一回いければなと思います。でもやっぱり外から見ていて思っても実際やってみるといろいろうまくいかないところもありますし、ブランクというのも意外とあるなと感じています。前までは結構プレーを予測してFWのシェイプだとかそういうところに自分も入りましたし指示もどんどん出せたのですが、結構空いてしまっていたので予測、判断のところが結構自分の中では遅くなってしまっています。今まで自分がコントロールできたところも判断速度が遅くてコントロールできなかったりだとか、そういうところが結構ありました。ですが今回のケガを通して、準備して防げるケガというのは肉離れもそうですしいろいろあるので、自分の弱いところにしっかりアプローチするというのは大事だなと思いました。ケガする前よりかは格段に練習前の準備のところでは変わったかなと思います。それとケガしている最中は上半身のウエイトをたくさんやったので体重は増えましたけど、そこから復帰してだんだん絞れてきているので、ケガする前から今だと3kgくらいは増えていますかね。でも今は割とベストな感じです。

――夏合宿を終えて今重点的にやっていることは何ですか
 今はチームとしてはFW・BK関係なくブレイクダウンをやっています。明治はアタックチームですししっかり良いブレイクダウンで出さないと良いアタックができないので、そこの部分というのは同志社戦の後からずっと特にこだわってやっています。FWとしては、引き続きスクラム・モールのところもあるのですが、Aゾーンに入ってからのスコアというところがFWとしてまだまだ足りない部分だと思ったので、そこは今新しくAゾーンでのアタックと自分たちのピンチゾーンでのディフェンスというところを特に重点的にやっています。個人的にはチームと一緒でブレイクダウンのところと、あと自分としてはキャリーの部分でしっかり前に出るというところを意識して練習からやっています。

――半年間やってきて、今年の明治の肝は何だと思われますか
 FWの部分ですかね。FWがしっかり前半タイトなところ、体当てて相手にフィジカルで勝てば後半絶対相手も足が止まりますし、うちのBKが空いているスペースにどんどん運んでくれるので、そこの部分で負けてしまったら今年のチームは勝てないかなと思うので、本当にFWですかね。FWが前半から当てて、タイトなところをどんどん突いていくのが今年の明治の勝つための一番大事なところなのかなと思います。

――ピーキングと、その上で今やるべきことは何ですか
 チームとしては大学選手権の決勝をピークにしていて、そこまでにどんどん上げていくというような感じでいくと思います。どんどん試合が重なってきて体もきつい状況になると思うのですが、そこでもしっかり決勝とか優勝するのを見据えて、本当に最後のきつい状況でも動ける体作りや精神力を付ける必要があるので、きつい練習に対して全員で100%取り組むというところが今年特に一番やるべきところかなと思います。各大学対戦するにあたって対策ももちろんすると思うのですが、やっぱり監督もよく言っている「明治は自分自身」というところはあるので、対策ばかりやってしまっても結局自分たちのラグビーをしてこないと意味がなくなってしまうと思います。

――最後に、意気込みを聞かせてください
 どこの相手に対しても明治の高いスタンダードを持って相手に合わせずに、自分たちのラグビーをずっと80分間やり続けるというところが今年の強みだと思いますし一番大事な部分だと思うので、そこをしっかり対抗戦全試合で見せつけられるようにしていきたいなと思います。そこが僕らが今年一番変わったと思われるところなのでしっかりやっていきたいなと思いますし、個人としては春ケガで出られなかった分、久々の公式戦なので、そこはチームを良い方向に持っていけるようにプレーでも声出しでもしっかり引っ張っていけるように頑張っていきたいと思います。

――ありがとうございました

◆古川満(ふるかわ・みつる)商4 桐蔭学園高出 186cm・107kg
 主将。昨年度はFWリーダーを務め、試合では3年生ながら重戦車の先頭を切った。高校日本代表、U−20日本代表、ジュニア・ジャパンと豊富な代表経験もある。試合時の冷静な状況判断とボールキャリーで好機を生み出し、今季も突破口としての活躍が期待される。

[石塚真維]


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