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今後の活躍を誓った市岡。


ボールパーク便り  ルーキー特集(2)絶対的エースに 負けん気溢れる男の挑戦 市岡奏馬  

 毎年恒例の硬式野球部ルーキー特集。今年も全国からトップレベルの選手が入部してきた。その中でも活躍が期待される注目の選手を全8回にわたって特集する。
 気迫のこもった投球で打者に立ち向かう。市岡奏馬投手(情コミ1=龍谷大平安)は、軸となる直球に、キレのあるスライダーと落差のあるチェンジアップを織り交ぜた投球を武器に相手打者をねじ伏せる本格派左腕だ。気持ちを前面に出し、真っ向勝負で三振を奪いにいく。高校3年次春にはセンバツに出場し、エースとしてチームをベスト4へと導いた。

 活躍の裏には大きな挫折があった。センバツ出場が懸かった高校2年次の秋季近畿大会準決勝・滋賀学園高戦。初回から市岡の制球が定まらず、三者連続四球から失点。相手エースの粘投もあり、1―8のコールド負けを喫した。チームは守備と打撃に定評があったこともあり、指揮官の原田英彦監督をはじめ周囲からも龍谷大平安の勝ちは「投手にかかっている」と言われ続けた。「そうとう悔しかった。チームをいい方向へ引っ張れない自分が情けなかった」とエース兼主将という大役を担う重圧は並大抵のものではなかった。「成長した姿を見せて見返したい」。オフの間は徹底的に走り込み、勝てる投手になるため上を向いた。
 そんな中で出場した高校3年次春のセンバツ。市岡は延長戦1試合を含む全4試合、計38イニングを誰にもマウンドを譲らずにたった1人で投げ抜いた。許した得点はわずか4点。惜しくも準決勝で敗れはしたものの、秋季大会の敗戦を機に数倍にも成長した市岡の姿がそこにはあった。「何か自信になるものがあった」。投手として初めて出場した甲子園の舞台で、自身を進歩させる貴重な経験を積んだ。しかし、その後は「どこかに多少の満足感があった」と全国ベスト4という結果にチーム全体が慢心し、思うような結果を残せず。龍谷大平安高の甲子園通算100勝を懸けて挑んだ夏の京都府大会は準決勝で散った。「精神的な弱さをはじめ、足りないものがあった」。高校3年間では体得できなかった野球人としての心の強さや技量。より一層の成長を追い求め、次の舞台でのプレーを決意した。

 さらなる飛躍を遂げる。市岡が新たな挑戦の場として選んだのは、自身が「日本一のリーグ」と考える東京六大学の舞台。かねてより憧れを抱いていた明大だった。入部して初めて感じたのは「明治の持つ伝統や威厳」。昨年日本一に輝いたチームへの入部、それは自身が高校へ入学した時の状況に重なった。中3の夏、龍谷大平安高も全国制覇を達成。「似ているとは感じたが、大学と高校ではかかる重圧も違う」。勝って当たり前というプレッシャーの中でプレーする明大選手の姿を見て感銘を受けた。部の持つ独特な雰囲気に圧倒される選手も少なくはない。現に市岡も「全員がうまい中でさらに上にいかなくてはいけないというプレッシャーを痛感した」。それでも、自らの強い意志を貫き通すことで周囲の圧には屈しない。理想とする選手もあえて挙げず「一人の人間として何かを発信したい」と、日頃から自身の主体性を強く意識している。

 誰にも負けない投手になる。早くも春季リーグ戦で神宮デビューを果たした石毛力斗投手(文1=高崎健康福祉大高崎)や入江大生投手(政経1=作新学院)の投球を見て「同期としては応援しながらも、心のどこかで悔しさを感じた」。目指すは明大のエースであり、六大学一の投手。中でも自身と同じ左腕に対する意識は強く、一層のライバル心を燃やしている。秋には「神宮の舞台で投げ、チームの優勝をグラウンドで体感したい」。六大学No.1投手を目指し、頂点への階段を駆け上がっていくその姿から目が離せない。

[丸山拓郎]

◆市岡奏馬(いちおか・そうま) 情コミ1 龍谷大平安高 180p・77s 左/左 投手
高校まではドラマ鑑賞が大好きだった市岡。ところが、大学入学を機にめっきりテレビを見なくなったという。「趣味がなくて、今困っています(笑)」。東京という新天地でドラマ鑑賞に代わる新たな趣味を模索中だ
次回のルーキー特集は8月21日(月)藤原遼内野手(文1=遊学館)です。お楽しみに。







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